2010年12月29日水曜日

<終了> 【要申し込み】【CYJがCOP16報告会を行います!】 1月7日(金)17:00~20:00@東京


<報告会終了しました!>


報告会は約30名の方にお越し頂き、無事終了いたしました。お越し頂いた皆様、どうもありがとうございました。


お久しぶりです!
CYJ&エコ・リーグの福島です。

CYJがCOP16の報告会を行います!!!!

ユースの視点からCOP16とは何か、どのようなことが話し合われたのか、
世界のNGO・ユースNGOの活動はどのようなものだったのか、
あますところなくお伝えします!

本ブログでもインタビューを掲載したWWFジャパンの山岸氏も
駆けつけてくださいます!

ぜひご参加ください!


↓転載・転送大歓迎↓
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◆◇ COP16@メキシコ・カンクン 報告会 ◇◆
    ―― 日本ユースの活動と会議の報告 ――
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徐々に影響が現れ始めている地球温暖化に対して、国の枠を越えて対
処するために国際的な交渉が行われています。
現在、その議論の中心になっているのは、2013年以降の国際枠組みに
ついてです。

2010年11月29日から12月11日にかけて、メキシコ・カンクンで開催さ
れた、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP16)。
会議は、その成果として、2013年以降の国際枠組みに関わる「カンク
ン合意」を採択し、12月11日の明け方に閉幕しました。

実際にメキシコまで足を運び、国際会議の現場を見てきた日本ユース
が、現地での活動や会場の様子について報告します。

また、ゲストにWWFジャパン自然保護室・気候変動プログラムリー
ダーの山岸尚之氏をお迎えし、長年この分野で交渉を追っている国際
NGOの立場から、COP16の交渉の成果と今後の課題についてご講演いた
だきます。

気候変動問題、特に国際交渉や政策についてご関心をお持ちの方は是
非ともご参加ください。

















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■ 開催概要 ■
「COP16メキシコ・カンクン報告会~日本ユースの活動と会議の報告~」

【日時】2011年1月7日(金) 17:00~20:00 (懇親会20:00~21:00)
【場所】British Council東京センター(東京都新宿区神楽坂1-2 2F)
(会場案内:http://p.tl/9RET
【参加費】報告会:300円(資料代として)
懇親会:1000円(参加者のみ/軽食をご用意致します)
【主催】Climate Youth Japan
【協力】British Council、エコ・リーグ(全国青年環境連盟)


■ プログラム概要 ■
16:30  開場・受付
17:00 開始・主催団体挨拶
17:20 WWFジャパン山岸氏講演
18:30 分科会
20:00 懇親会
21:00 終了

◇分科会について
後半に開く分科会では、3つのテーマに分かれて発表を行います。参加
者の方々はそれぞれ関心のあるブースにご参加下さい。また、発表者と
より近い距離で質問や意見などを交わすことができます。


■ 参加方法 ■
ご参加を希望される方は下記のサイトより、事前にお申し込み下さい
※申込み期限:1月5日(水)


■本企画に関するお問い合わせ
Email:climateyouthjapan[at]gmail.com ([at]を@に変えて送信してください)

Climate Youth Japanとは??――
Climate Youth Japanとは、気候変動問題に取り組む日本の若者の社会
的影響力を高めることを通じて、将来世代にとって衡平で持続可能な
社会の実現にを目指す団体です。


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2010年12月20日月曜日

【COP16終結!】 4. では、何が決まったのか?



(※本記事は細心の注意を払いCOP16の成果について解説を試みましたが、万が一間違い等を発見された場合は、climateyouthjapan2010[at]gmail.com ([at]を@に置き換えてください)までご一報いただけると幸いです。)

▽分からない略語は・・・COP略語集
http://cyjclimatenegotiations.blogspot.com/2010/12/cop_20.html

4. では、何が決まったのか?
 


COP16では、KPの延長や新たな枠組み作成に関する議論は、COP17に持ち越すことが決まりました。「引き続き議論すること」が決まったのです。これは一見すると、何も決まっていないように見えますが、国連下における多国間決議の限界がささやかれていた状況においては、信頼を回復させ、議論に活気を呼び戻すという点において非常に重要なことです。
 また、未だ法的拘束力は持たないものの、コペンハーゲン合意の内容をtake note(留意する)ではなく、decisionとして採択できたことは大きな成果です。

例えば、カンクン合意は以下のようなことを含んでいます。

AWG-KPにおける合意文書>

l         第一約束期間と第二約束期間の間に空白が確実に生まれないようにするために、できるだけ早く、AWG-KPが作業を完了し、CMPが採択することを目指すべきであることを賛成する。
l         IPCCが評価した最低レベルを達成し、潜在的損害を限定的にするためには、附属書Ⅰ国は全体として、2020年までに1990年比で排出量の25~40%を削減する必要があることを示す。
l         附属書Ⅰ国によって申告された、定量化された経済全体の排出削減目標が実行されることを留意するが、この目標は自国の同意のみで次期削減目標を決定できる締約国の立場や権利を予断するものではない。
l         附属書Ⅰ国に排出削減の野心レベルを上げるよう促す

AWG-LCAにおける合意文書>


l         気温上昇を2℃以内に抑えるために、温室効果ガスを大きく削減する必要があることを認識する。
l         排出量をできるだけ早く減少に転じさせるために締約国は協力するべきであることに賛成する
l         温暖化の影響への対応を手助けする「カンクン適応フレームワーク」を設立する。
l         技術支援や情報共有などを通じて活動を強化する適応委員会を設立する。
l         2010年から2012年にかけて300億米ドルに達するほどの新しい追加的な資金を供給する先進国の共同の義務を留意し、途上国の需要に対応するため、2020年までに合同で結集した年間1000億米ドルという目標を、意味のある緩和行動と実効の透明性の文脈で、先進国が約束することを認識する。
l         発展途上国の温室効果ガス削減策を支援するために「グリーン気候基金」を設立する。
l         先進国は、NAMAの準備と実行、またその改善された報告のために、資金面・技術面・能力開発面において改善された支援を提供するべきであることを決定する。
l         国際支援を求めるNAMAの記録するため、資金面・技術面・能力開発面における支援をこれらの行動へ合致させることを促すために、登録簿を設立することを決定する。
l         REDD+に関する活動は、森林の多機能や他の生態系を考慮すべきであり、活動の際は、先住民族や地域社会の人々の知識や権利に対する尊敬が奨励・支持されるべきであることを支持する。



<今後のLULUCFにおける合意文書>

l         森林、植林、森林伐採・回復、森林経営などの定義は第一約束期間と同じでなければいけないことを賛成する。
l         2011218日までに、附属書Ⅰ国が森林経営の参照レベルに関する情報を事務局に提出することを提案し、これは技術的に評価されなければならず、結果はCMPで熟慮されることを決定する。


COP17は、法的枠組みが無い空白期間を防ぐための最後のCOPとなります。KPは延長するのか?アメリカや中国をはじめとする途上国は法的枠組みに参加するのか?日本はどういう態度に出るのか?カンクン合意に法的拘束力を持たせることはできるのか?非常に多くの争点が存在するCOP17は、南アフリカのダーバンで開催されます。まさに歴史が変わるときになるでしょう。


私達、Climate Youth Japanも新たなメンバーと共に引き続き会議を追い、日本ユースのプレゼンス向上に努めたいと思います。パソコンの前のあなたも一緒に新しいスタートを切ってみませんか?

 

【COP16終結!】 3. 透明性とコンセンサス

(※本記事は細心の注意を払いCOP16の成果について解説を試みましたが、万が一間違い等を発見された場合は、climateyouthjapan2010[at]gmail.com ([at]を@に置き換えてください)までご一報いただけると幸いです。)


3. 透明性とコンセンサス

国連における決議はコンセンサスが原則ですが、コンセンサスにならなかった場合、投票による決定についてCOP1から議論されています。COP16においても、初日にパプアニューギニア(PNG)から、投票条件を議論することについての提案がありました。これは、COP15のように、少数の国が反対することで、何も決まらないことを防ぐためです。しかし、ボリビア、インド、サウジアラビアなどが強い反対をしました。

しかしながら、ボリビアもPNGCOP15のプロセスには不満を持っていることは同じです。それどころか、全ての国がCOP15のトラウマを抱えていると言っても過言ではありません。
そのため、メキシコ議長は、「透明性を何よりも優先する」と強く訴え、慎重に協議を推し進めました。1週目の週末には、条約とKPの下のそれぞれのAWGから、これまでの交渉の結果を踏まえた新たな文書が提案されましたが、メキシコ議長は、国連交渉の外では「新しい文書」も、「秘密交渉」も一切ないという宣言をしました。

また、Stocktakingと呼ばれる進捗報告の公開セッションを度々開き、各国からの意見を確認した上で、Drafting作業を行っていました。コロンビアは、12/5()Stocktakingで、「この部屋にはコペンハーゲンの亡霊がいる。みなで立ち向かっていくべき」と議長を強く支持し、会場から一斉の拍手を受けていました。



 最終日の1210日には、AWG-KP/LCAの結果について議長のノートが、選択肢を示すブラケットがほとんどなしで出てきました。ほとんど全ての国が賛同を示し AWG-KP/LCAでもCOP/CMPでも反対の意を示したのは、唯一ボリビアだけでした。「国連はコンセンサスで決めるため、ボリビアが反対している以上採択はできない。」しかし、メキシコ議長は、「これだけの時間とプロセスをかけ、多くの国が賛同しているのだから、これ以上の遅延は議長として呑むことはできない。ボリビアの発言を記録には残すが、採択する」と木槌を打ちました。メキシコ時間で、1211日(土)午前330分頃のことだったと思います。会場では、Climate Youth Japanの佐藤と伊与田が事の顛末を見届けました。




▽次の記事へ [4. では、何が決まったのか?
http://cyjclimatenegotiations.blogspot.com/2010/12/cop16-4.html


▽分からない略語は・・・COP略語集
http://cyjclimatenegotiations.blogspot.com/2010/12/cop_20.html


【COP16終結!】 2. KP延長に関する日本の強硬な反対


(※本記事は細心の注意を払いCOP16の成果について解説を試みましたが、万が一間違い等を発見された場合は、climateyouthjapan2010[at]gmail.com ([at]を@に置き換えてください)までご一報いただけると幸いです。)


2.  KP延長に関する日本の強硬な反対


















「いかなる状況及び条件の下でもKPの附属書には目標は絶対に書き込まない。」
「第一約束期間の仮延長や第二約束期間の設定を示唆するCMP決議は
絶対に受け入れない」COP16は、2週間ある会期初日に日本のこの発言により、
最初から紛糾しました。


日本は、この発言の理由として、KPはアメリカや中国などの大量排出国が
削減義務を負っていないため、今や世界の排出の約27%しか
カバーしていないという状況を挙げています。


しかしながら、前節でも述べたように、この暗雲が立ち込めた中で交渉を推し進めるためには、
各国が建設的に協調することが重要です。
温暖化の影響を特に受けやすい島嶼国や後発途上国、アフリカ諸国などは、
KPの下で先進国が2013年以降も約束を持つことを条件に、
米国、(中、印を含む)途上国の約束を別の新議定書で約束し、
「KP+新議定書」で全ての国の「参加」を確保しようとしていました。


日本の発言は、実効的な枠組みを作ろうとするこのような努力が一切見られず、
多くの国から批判を浴びました。


そのため、日本のこの強硬な発言に対して、世界の500以上の環境団体が
参加するNGOネットワーク「CAN」が、最も後ろ向きな発言をしたとして、
「本日の化石賞」の単独1位を日本政府に贈りました。




この状況を危惧して、Climate Youth Japan代表廣瀬は外務省に声明を提出し、
前向きな交渉を訴えました。


しかし、松本龍環境大臣が到着後もこの姿勢に変化はなく、
12月8日に再び化石賞の1位が日本政府に与えられました。
この際、Climate Youth Japan声明担当である私、佐藤が代表して賞を受け取りました。
そして、翌日の12月9日に佐藤は環境大臣に直接声明を提出し、
再度交渉に柔軟な姿勢で臨むよう訴えました。


▽次の記事へ [3. 透明性とコンセンサス
http://cyjclimatenegotiations.blogspot.com/2010/12/cop16-3.html


▽分からない略語は・・・COP略語集
http://cyjclimatenegotiations.blogspot.com/2010/12/cop_20.html

【COP16終結!】 1. COP16に至る背景と求められていたこと



こんにちは!
CYJ声明担当の佐藤慎一です。

怒涛のようなCOP16が終わって早1週間が経ちました。
ここでは、COP16を簡単に振り返ってみたいと思います。

(※本記事は細心の注意を払いCOP16の成果について解説を試みましたが、万が一間違い等を発見された場合は、climateyouthjapan2010[at]gmail.com ([at]を@に置き換えてください)までご一報いただけると幸いです。)

1.   COP16に至る背景と求められていたこと


温暖化対策の初めての国際協定である京都議定書(KP)は、最初の目標期間である
第一約束期間が2012年で終わるため、去年のCOP15までに次期枠組みが決められる予定でした。
しかし、30の国・機関の首脳級会合により作成されたコペンハーゲン合意は、
作成過程が不透明であると、ボリビアなどの途上国が反発したことにより
コンセンサスとならず、法的拘束力を持たない「留意する」という形で採択されました。


そのため、今後の交渉では、次期枠組みの作成が当然求められます。
しかしながら、COP15は、国連史上最多とされる119人の首脳が集まって議論したうえ、
米中の首脳が直接Draftingをするという異例の好機に恵まれましたが、
法的文書を何も採択できなかったという大失敗に終わりました。


そのため、国連の下における多国間交渉自体への不信が立ち込めていて、
交渉状況はCOP15以前まで退行しているため、すぐに次期枠組みを作成することは
現実的に不可能な状況です。


そこで、COP16では、透明性のある過程で、COP17において法的拘束力のある
削減目標と制度枠組みの包括的な合意を作成する下地となるような、
各国間の利害バランスが取れた一連の決議を採択することが求められていました。


▽次の記事へ[2. KP延長に関する日本の強硬な反対
http://cyjclimatenegotiations.blogspot.com/2010/12/cop16-2-kp.html


COP略語集

COP
気候変動枠組条約締約国会合

CMP
KP締約国会議

AWG-LCA
気候変動枠組条約の下での長期的協力の行動のための特別作業部会

AWG-KP
KPの下での附属書I国の更なる約束に関する特別作業部会

IPCC
気候変動における政府間パネル

REDD+
途上国による森林の減少と劣化に由来する排出の削減に加え、森林の保全、持続可能な管理と炭素吸収の強化を含む取り組み

NAMA
途上国の適切な緩和行動

LULUCF
土地利用・土地利用変化及び林業

附属書Ⅰ国
日本、アメリカ、旧EU15カ国などの附属書Ⅱ国(24カ国・地域)+ロシア、その他のEUなどの市場経済移行国(14カ国)

2010年12月12日日曜日

COP16閉幕

いよだ@カンクンです。

ブログでのご報告が遅れてしまいましたが、2010年12月11日未明、
COP16は、気候変動対処のための2013年以降の国際枠組みについて
「カンクン合意(Cancun agreements)」の成果を出し、終了しました。
今、合意内容の分析をしているところです。また内容が整理できたら、
このブログでもお伝えしますね。



合意の基礎となったテキスト。AWG-KPの方ですね。


This is Last Cancun Night

こんにちは、東です。
こちらは現在夜の0時44分。

今日の早朝3時(メヒコ時間)にホステルを出発し、
6時のフライトでダラスに向かいます。
その後成田を経由し中部国際空港に到着する予定です。

何度も言ったかもしれませんが、これが初めての海外旅行。
本当に幸せなものでした。
英語が話せなくて海外ユースとコミュニケーションがとれなかったのが大変残念ですが、
みんなで活動できたこと、
アクションを盛り上げられたこと、
アダジャイと出会えたこと、
福島さんといろいろ語ったこと、
本当に数えきれないぐらいの想い出で今でも泣きそうです。

今日も朝からアダジャイに再会し、最後の挨拶をすることができました。
そしてさっきまで伊与田さんと語らい合いました。
(現在伊与田さんは屋上のハンモックで爆睡!1時ぐらいに起こそうかな笑)

なんか、なんとも形容し難いですが、とにかく幸せです。
みんなと出会えて良かった。

またみんなと語り合いたいです。
本当にありがとうございました。


と、酔った勢いでしか書けないことを書き連ねます。
伊与田さんの鬼ころしはきつい。


それではカンクン、みなさま、

Adios!!

2010年12月10日金曜日

COYの時の動画をUPしました!!


CYJのステートメント&アクション説明







閉会式のときに踊ったクライメートダンス

CYJが声明を日本政府に提出しました!

こんにちは!CYJ&エコ・リーグの福島です!

今、会議場では交渉が大詰めを迎えていますが、私は今週はアクレディという入場許可証がないため、宿泊しているホステルからこれまでご報告できなかったCYJの活動についてご報告いたします!

■声明を提出いたしました。

CYJは、12月3日(金)に外務省参事官でNGO担当大使の山田様へ、また12月9日(木)には松本龍環境大臣へ声明文を提出いたしました。

○外務省山田参事官(12月3日)

約30分間意見交換をさせていただき、全体として、私たちの声明にご賛同いただくことができました。

山田参事官とCYJ代表廣瀬

12月9日の松本環境大臣の演説では、私たちの声明の主張と同じである「気温上昇を2度以内に抑えるべき」との内容が盛り込まれました。


○松本環境大臣(12月9日)

佐藤さんのレポートにもありましたが、12月5日にカンクン入りした松本環境大臣に、私たちは何とかアポイントメントを取ることに成功しました。交渉に次ぐ交渉で大変お忙しい中、お時間を割いていただき声明文をお渡しすることができました。

松本環境大臣とCYJ声明担当佐藤

一致団結?

日本居残り組みサポートの大渕です。
COP16ももうすぐ閉幕ですね。
現地で活動している皆さん、お疲れ様です!

日本のメディアではあいかわらずCOP16が取り上げられることは少ないです。
私も毎日我が家の新聞を読んでいますが、本当に小さい記事ばかりです。

交渉の先行きがあまり明るくない中、日本の産業界(鉄鋼、化学など9団体)は一致団結して京都議定書の延長反対の表明を出しました。
こういう風に素早く提言をまとめる力は違う方向に使ってほしいものですね。

お隣、韓国がアメリカとの自由貿易を進める中、日本は二国間自由貿易もTPPの交渉も進んでいません。
日本経済が他の国に遅れをとるのではないかと産業界が必死になっているのかなとも思います。

経済と環境。
両立させるのはとても難しいものです。
それを成し遂げようと、各国の交渉官・専門家がCOP16で議論しています。
地球の未来が守られるように、最善を尽くそうとしている人々がたくさんいます。
交渉には思いやりと妥協がかかせないんじゃないかと思います。
良い結果を願って!

ちょこっと経済の勉強をしている大学生の日本からのつぶやきでした~。

怒涛のCOP後半戦

Buenos noches!!
こんばんは。
CYJの佐藤慎一です。
現在、午前0時30分です。
まだ、会場です笑
何時に帰れるのでしょうか??
行列で、バスに乗れません泣

ここでは、トピックを3つ紹介します。

1.化石賞
毎日の国際交渉で、最も後ろ向きな交渉姿勢や発言をした国には、環境NGOCANから『化石賞』という大変不名誉な賞が授与されます。1129日の初日に、経済産業省の有馬さんが「いかなる条件下においても、京都議定書の延長を認めない」と発言したことで、128日にその態度を依然として変えないことで、日本は賞を授与しました。
 128日の賞は、恐れ多くも僕が受賞させて頂きました。英語はとりあえず文言通りに言えたと思うのですが、日本語はしどろもどろになって、声も鮮明ではなかったような気がします。語順が違うから、こんがらがるんです泣



2.環境大臣への声明の提出
 CYJは既に外務省に声明を提出していますが、ユースの声をより政府に届けるべく、松本龍環境大臣への提出を計画していました。
 そして、129日の今日、提出を果たしました。この行為にどれだけの意味があるのか、どれだけの影響を交渉に与えられるのかは分かりませんが、「意味があると信じて行うこと」にこそ意味があると思います。みなさんが思っている以上に、みなさんと政治は近いと思います。
 ご多忙を極める中、我々ユースに御配慮頂き、温かく迎えて下さった、松本龍環境大臣をはじめとした官僚の皆さま方、誠にありがとうございました。





3.AVAAZの広告の宣伝

海外NGOAVAAZTckTckTckは、いつも皮肉に満ちた楽しい広告を出してくれるのですが、今回の広告では、「千と千尋の神隠し」という日本を代表するアニメ映画の主人公の顔を、日本を代表する菅首相の顔に挿げ替えるという恐ろしいものでした。この広告は、「菅首相が、世界的な気候条約への望みを壊すことなく、第二約束期間を拒否できるという空想の中に生きている」ということを訴えているものです。
僕は、CAN Japanのプレスブリーフィングで、この広告のポスターを持ち、しばらく写真や映像を取られていました。微動だにせず、ずっと笑顔って大変ですね。数分だと思うのですが、1時間くらいに感じました。このパフォーマンスは菅首相に届くのかしら?







そろそろバスにも乗れるでしょう。現在、午前1時30分です。
明日は、最終日なので、徹夜覚悟です。
そうです、これがCOPなのです。


【特別インタビュー】 COP16における日本のNGO [WWFジャパン 山岸氏]


現在COP16に参加しているWWFジャパン 自然保護室 気候変動プログラムリーダーの山岸尚之さんに、COP16における交渉で日本のNGOが重視していること、また若い人たちへのメッセージをお話いただきました。

― 今日は、交渉で大変お忙しい中お時間を割いていただき、大変ありがとうございます。まず初めに、日本のNGOCOP16に来ている団体の構成を教えてください。

日本から来ているすべてのNGOについて把握はしていませんが、WWFジャパンはClimate Action Network Japan(以下CAN Japan)というネットワークに参加しており、これは世界的な気候変動に関するNGOネットワークClimate Action Network International」の日本におけるネットワークです。CAN Japanとして、私の所属しているWWFジャパンなど5団体より約10名前後がCOP16に参加しています。

気候変動交渉は非常に多岐にわたり、一団体ですべてのテーマをカバーすることはとても難しいです。そのため、CAN Japanに参加しているそれぞれの団体は、たとえば、メカニズム、森林など特に焦点を当てている分野があり、役割分担がなされています。


CAN JapanとしてCOP16に参加している日本のNGOは役割分担があるのですね。それでは、CAN Japan全体として、ある程度固まっている立場や交渉のポイントはあるのでしょうか。

昨年デンマーク・コペンハーゲンで開催されたCOP15では、2013年以降の枠組みについて決めることができず、「コペンハーゲン協定」を「留意する」という弱い政治合意をするに留まりました。その結果、各国には国連の枠組の下での交渉はもう難しいのではないかというネガティブな雰囲気が広がりました。交渉をしても決まらないことによる「交渉疲れ」が雰囲気として広がった一年ではなかったかと思います。

その中で、日本政府が会議初日に発した「日本はいかなる状況でも京都議定書の下で削減目標を記すことはない」という発言は、これからなんとか合意の成立に向けて努力しようという各国のモチベーションを大いに下げるものであると考えています。日本政府には、より前向きな姿勢で交渉に取り組むことを求めています。

COP16の役割として、私たちは来年南アフリカで開催されるCOP17での合意のプロセスの素地を固めることが重要と考えています。具体的には、緩和、MRV(測定、報告、検証)、適応、資金等の主要な論点について合意または合意への道筋を確保することが重要と考えます。

― 一方で、日本政府がCOP16における交渉で重点を置いているポイントはどこにあるとお考えですか。

日本政府は、よく報道等でもみられるように、京都議定書の単純延長には反対しています。京都議定書でカバーされている排出削減義務のある国々の排出量を積み重ねても、2008年の世界の総排出量の3割弱しかない、という理由を挙げています。

また、途上国を温室効果ガス削減の取り組みに加えていくための方法として、削減の取り組みを測定・報告・検証(MRV)する世界的な枠組み作りを推進しています。これは、途上国の削減に義務を課すところまではいかないまでも、各国で策定する削減行動計画を、きちんと客観的に評価することで、削減に対する一定のプレッシャーを与えるものになると、日本政府は考えているからです。

― 最後に、日本の若者に向けてメッセージをお願いします。

数ある社会問題の中で、気候変動はそれほど重要ではないという雰囲気が若い人の間で出てきているのではないかと感じていて、そのことを危惧しています。また、日本人は自然や気候の変化に敏感ですので、桜の開花や紅葉の時期から、気候が徐々に変わってきていることをそれとなく感じ取っている人が多いにもかかわらず、それを声としては上げようとしない風潮があると思います。

多くの人々のサポートが無ければ、政治家や官僚の人たちが気候変動の対策をがんばっていくのは難しいと感じます。政治家や官僚は批判こそされ、あまり誉められません。多くの人々が「気候変動を気にしている」という雰囲気を感じ取れなければ、気候変動の政治的な優先順位は上がらないと思われます。

例えば、首相官邸の住所などはホームページを見れば分かるのですから、みんなで首相にいっせいに手紙を書くとか、そういう簡単なことでも、気候変動に対する政治の後押しになるでしょう。

もう一つ、若い方々にお伝えしたいのは、いろいろな人の立場に立って考えられるようになって欲しいということです。例えば、気候変動の影響を受けやすい小さな島国の人がどのような気持ちでこの交渉に臨んでいるのか。まだ経済の発展が十分ではない新興国の人たちの気持ちはどのようなものなのか。自分たちの立場だけではなく、複眼的に物事を見ることができるようになってもらいたいと思います。

― どうもありがとうございました。


2010年12月9日木曜日

Xel-Ha!!(さて、なんて読むでしょう?^^)

Buenos Tardes!
カンクン組の東です:)

日本のみなさんはどうお過ごしでしょうか?
日本はきっと今とても寒いですよねー><
カンクンでも夜は少寒いぐらいです。(バスの中はダウンが必要なくらい寒い・・・)
僕、実は日本の空港で、親の車に上着を置いてきちゃったんです。
日本で外に出ることはないと思っていたのですが、帰りのことまったく考えていなかった、という。。。

と、まあ、そんなことは置いておいて!
東、りなさん、吉村くんのメンバーでXel-Ha(シェル・ハ)に行ってきました!
(というわけで、答えはシェル・ハです!)
りなさんの帰国も近く、僕自身も卒業旅行を兼ねているので、
「どこか行きたいね、どこ行こう?」
なんて話をずっとしていました。


するとXel-Haのパンフレットに"Eco Tour"の文字!
「もはやここしかない!!!」
と二人でウキウキ気分で、会議で発表。
もちろん遊びにきているわけではないので、NG覚悟ではありましたが、
福島さんと伊与田さんの「行っておいでよ!」の一言がとても嬉しかったのを覚えています。
(Xel-Haにいる間、「ああ、みんな仕事しているのにこんなことしてていいのかな…」と悩まされていましたが^^;)



「そもそもXel-Haってなに?」
シェル・ハ (Xel-Ha) はメキシコキンタナ・ロー州カリブ海岸沿いに所在するマヤ遺跡である。 カンクンの南西122kmに位置し、トゥルムからは南西に13kmである。 名称はユカテコ語泉の水を意味し、これはジャングルセノーテからの湧き水がカリブ海に流れ込み、ラグーンを形成している地形による。(wikipediaより: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8F)
公式HP→ http://www.xelha.com/

一言で言うと、Xel-Haは水のテーマパークみたいな感じです。
あたり一面森と海と青空!!という自然を満喫できます!
カンクンからは約2時間ほど、トゥルム遺跡にほど近いポジションで、Xel-Ha+トゥルムというパッケージもありました。

コストは、僕らはXel-Haのみのツアーを注文したので、98ドルぐらいだったと思います。(pesoだと1180ペソほど)

サービスは、会場の中のものはほとんどお金なく利用できるというような感じでした。(ご飯食べ放題、アルコールを含む飲み物飲み放題、シュノーケルセット、タオル、自転車、各種アトラクション)
ドルフィンスイムやスキューバは別途お金が必要でしたが・・・。

まず最初に会場に入るといきなりイルカゾーン!


道端にはイグアナ!



そして奥にいくと雄大な自然!!



そしてシュノーケリング(*^_^*)
これがここの遊び方です。寒くて海から上がれないほどでしたが。。

途中の道でマナティにも出会いました。


自転車で少し山登りをすると(バスでの移動もありますが)、
終着点からシュノーケリングしながらの川下りがあったりします!!

カメラが防水ではないためほとんど写真を撮ることができませんでしたが、
とても楽しい旅になりました☆

最後に、COP班のみなさま、ごめんなさい<(_ _)>

※画像は随時追加していきます!

LOVE KYOTO アクション!(Oxfamなど複数団体)

こんばんは。CYJ/エコ・リーグの福島です!

今日は、先日会議場内(カンクンメッセ)で行われた「LOVE KYOTO」の報告をします!

「LOVE KYOTO」は、英国の国際NGO「Oxfam」を中心に行われたアクションです。
京都議定書の単純延長に強く反対する日本に対して、議定書延長反対に固執しないで欲しい、
というメッセージを送るためのアクションです。

このアクションは、メイン会場の一つで、主にサイドイベント(会議そのものではなく、各主体がそれぞれ自由に開催するイベント。シンポジウム、講演会などが多い)や展示ブースがある「カンクンメッセ」という会場で行われました。

真っ赤なハートの真ん中で、日本ユース(CYJメンバー)と写真をパチリ

カンクンメッセから本会議場に移動する際に大勢の人が通る通路で、会議開始前の朝の時間帯に行われたため、大勢の人たちが写真を撮って通り過ぎて行きました。(写真は後日メディア向けに再度セッティングしたときのもの)

左端で支えている人(オーストラリアのユース)の着ているTシャツが「I LOVE KP(Kyoto Protocol=京都議定書)」なのが笑えます・・・笑

取材陣が詰め掛けていました

このアクションは各国のメディアに大きく取り上げられたようで、日本政府に対して一定のプレッシャーを与えるものとなったと思われます。
海外のNGOは、ユースでもこのような人目を引くアクションに長けている団体が多くあります。また、このようなアクションを行う際、必ず事前にメディアに広く声をかけ、メディアアピールを確実にするようにしています。

アクション後も取材を受けるCYJ廣瀬代表

2010年12月8日水曜日

交渉グループについて

気候変動の国際交渉では、
自国の立場等が類似した国や地域が集まって交渉グループを作り、
そこで集約した意見を代表の国が主張することがあります。




例えば、ある国の政府代表が、
「●●グル―プの代表として発言いたします」
とスピーチ冒頭で話した場合、
そのグループ内で意思統一ができており、その代表の国が発言していることになります。
(グループの統一の立場とは別に、その国だけの立場で発言することもよくあります)



交渉グループがあることによって、
立場の似た国と情報交換・意見交換を行うことができたり、
時間が節約され国際会議の運営が効率的になったり、
発言力の小さい国が政治的影響力を強めたり、
交渉戦術・戦略を洗練させることができたりします。



【有名な交渉グループ】
・アンブレラグループ
  EU以外のいわゆる先進国(アメリカ、日本、カナダ、オーストラリア、ノルウェー、ニュージーランド、アイスランド、ロシア、ウクライナ)グループ。ゆるやかな連携グループで、必ずしも統一的な主張をもっているわけではありません。

  EU
   ヨーロッパ連合に加盟する27カ国によるグループ。6ヶ月ごとに議長国を持ち回りで担当し、共同で提案を行っている。EUの議長国は、1月から6月、7 月から12月という半年の任期で、加盟国の間で順番に交代する。





  G77China
  途上国グループ。1964年にUNCTAD(国連貿易開発会議)のプロセスにおいて設立。現在加盟国は130カ国を超える。この途上国グループの中には、アフリカ諸国が集まるアフリカグループや、後発発展途上国(LDC)、小島嶼国連合(AOSISなども含まれる。途上国間でも経済格差が広がっていること、温室効果ガスの排出量に大きな差があることなどを背景に、G77Chinaとしてのまとまった発言に加え、利害関係が一致する小さなグループでの主張が大きくなってきている。特に、中国は独特の存在感を持っている。



  後発発展途上国(LDC)グループ
  国連による世界の国の社会的・経済的な分類の一つで、アフリカ、アジア地域の48カ国。これらの国々も気候変動の悪影響に非常に脆弱。 


  島嶼国連合(AOSIS
  国土の海抜が低い国や、島国が42カ国参加するグループ。海面上昇など地球温暖化の影響にもっとも脆弱な国の集まり。


  OPECとアラブ諸国産油国グループ
  「地球温暖化対策をとることによって化石燃料消費が世界的に減るために、経済的に悪影響を受ける」、「地球温暖化の悪影響だけでなく、地球温暖化“対策”による悪影響への対応も必要」と補償を要求している。






参考
全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA



会議室の外側にて

いよだ@カンクンです。今こちらは午前2時前くらいです。

さて、会議室の中の話については以前少しだけ触れたので、今回はどちらかというとゆる~い感じでCOP会議場がどんな雰囲気なのかを写真中心にお伝えしたいと思います。

2010年12月7日火曜日

COP16の折り返し地点・日曜日の会議

Hola!いよだ@カンクンです。
僕は12月4日(土)の深夜にカンクンに到着し、今日でCOP三日目。そろそろCOPの
リズムに適応できてきた頃かなと思います。
これまでのCOPの状況や感想等、少しずつお伝えしていきます。

COP16の会議場外観。南国リゾート!って感じです。

本日の化石賞 -Fossil of The Day Award- 12/3

1位のみの発表となりました。

第一位 サウジアラビア■

交渉において、市民の参加や声を制限しようとしたため、受賞しました。
サウジアラビアは市民の参加の「基本的価値」の協定に合意しているにも関わらず、このようなことをしたため受賞にいたりました。
また、サウジアラビアの考えに従い、CANはこの日の表彰にはサウジアラビアを招待しませんでした。