2010年12月20日月曜日

【COP16終結!】 1. COP16に至る背景と求められていたこと



こんにちは!
CYJ声明担当の佐藤慎一です。

怒涛のようなCOP16が終わって早1週間が経ちました。
ここでは、COP16を簡単に振り返ってみたいと思います。

(※本記事は細心の注意を払いCOP16の成果について解説を試みましたが、万が一間違い等を発見された場合は、climateyouthjapan2010[at]gmail.com ([at]を@に置き換えてください)までご一報いただけると幸いです。)

1.   COP16に至る背景と求められていたこと


温暖化対策の初めての国際協定である京都議定書(KP)は、最初の目標期間である
第一約束期間が2012年で終わるため、去年のCOP15までに次期枠組みが決められる予定でした。
しかし、30の国・機関の首脳級会合により作成されたコペンハーゲン合意は、
作成過程が不透明であると、ボリビアなどの途上国が反発したことにより
コンセンサスとならず、法的拘束力を持たない「留意する」という形で採択されました。


そのため、今後の交渉では、次期枠組みの作成が当然求められます。
しかしながら、COP15は、国連史上最多とされる119人の首脳が集まって議論したうえ、
米中の首脳が直接Draftingをするという異例の好機に恵まれましたが、
法的文書を何も採択できなかったという大失敗に終わりました。


そのため、国連の下における多国間交渉自体への不信が立ち込めていて、
交渉状況はCOP15以前まで退行しているため、すぐに次期枠組みを作成することは
現実的に不可能な状況です。


そこで、COP16では、透明性のある過程で、COP17において法的拘束力のある
削減目標と制度枠組みの包括的な合意を作成する下地となるような、
各国間の利害バランスが取れた一連の決議を採択することが求められていました。


▽次の記事へ[2. KP延長に関する日本の強硬な反対
http://cyjclimatenegotiations.blogspot.com/2010/12/cop16-2-kp.html


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